●321 初鴈 はつかり 〇ただようくもにはねうちかわし

 表題:初鴈[初雁]
 読み:はつかり

 収録:(A)新特撰樂譜 94 成樂會 1923(T.12).10.30 ◎[A2-24] Copy=[P24]
    (B)鈴蘭樂譜 23 成樂會 1926(T.15).10.5 ※昭和樂譜 1 (1928.09)と同一か?<未確認>

 記譜:女声三部合唱(伴奏付き) ヘ長調 2/4

 インチピット:ミミファソソ|ラソミ|レレミファレ|ミラソ

 曲:グラヴァー,スティーヴン(Glover, Stephen)(1812-1870)[イギリス]
 詞:犬童信蔵 ※1923(T.12.10)作詞

 ※「歸鴈」(082)と同曲、別歌詞
  (A)は表紙は初雁、楽譜&歌詞は初鴈


[詞] ※(A)新特撰樂譜より

1.たゞよふ雲に羽根うち交し 友よびつれてとびゆくかりよ
  誰(た)が玉章(たまづさ)をかけてや來つる とわたるかりよ越路のたより
  しばしはこゝにやどりて そのたよりとく語らずや
  とく語れわたるかりわたるかり

2.ふく秋風に友よび交し とわたる雁(かり)の聲こそおつれ
  何處(いづこ)の山を越えてや來つる 何處の里の小田(をだ)にややどる
  しばしはこゝにやどらずや 空ゆくかりよ此の里に
  やどらずややどらずや

 付記
 「秋風に初かりがねぞ聞ゆなる 誰が玉章をかけてや來つらん」
 「白雲に羽根うちかはしとぶかりの 數さえ見ゆる秋の夜の月」
 「今はとて越路にかへるかりがねは 羽もたゆくやゆきかかるらん」


 ※(A)2番第2節末は楽譜による。表の歌詞では「小田にやおつる」となっている


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